特集:今シーズン、国内のみの戦いを強いられたユベントス… 2024年の展望は?
――過去2シーズンを踏まえ、これまでの「アッレグリ・ユベントス」と何が違うと感じていますか?
リョウスケ「コンディションが良い選手を起用するというスタンスは一貫して変わらないですが、若手も躊躇なく使うようになったなと」
「もちろんそういう台所事情だったのも関係ありますが、ロカテッリが怪我明けだったというのもありますが、インテルとの天王山でニコルッシ(・カヴィーリャ)を初先発させたのは肝が座ってるなぁ、と感じましたね」
アスプロ「新しくスタッフに加わった(フランチェスコ・)マニャネッリの影響もあると思います」
「ですが、今季は昨シーズンと比べてプレービジョンの共有が感じられますし、連携力も増しているように思います」
「アッレグリもいっているように、ようやく選手たちが“チーム”になり始めましたね」
「メンバーをあまり変えなかったのも正しい判断だったと思いますし、リーズに買い取られていた可能性があるマッケニーが、本来のポジションではないものの、居場所を確保し、優れたパフォーマンスを披露することができているのは嬉しいサプライズです」
「(WGアンヘル・)ディ・マリアのような絶対的な選手がいなくなったことで、それぞれがこれまで以上に大きな責任を持ってプレーするようになったように感じます」
「そうすることで、みんなで力を合わせる“チーム”になることができているように感じます」
リョウスケ「開幕戦のウディネーゼ戦のあと、キエーザのインタビューで『マニャネッリの加入が大きい』みたいなことを強調して語っていた記憶がありますね」
アスプロ「ありましたね。マニャネッリが加わったことで、ワンタッチや数タッチでパスを繋ぐ機会が増えたように思います」
――資金面もあるのかもしれないですが、単純に若い選手の起用が増えましたよね? これまで若手選手のチャンスが少なかったので良い変化ではないでしょうか
アスプロ「純粋に良いことですよね。トップチームへの昇格を夢見ている若手にとっても」
山口「ユベントスって今でこそ『FINO ALLA FINE』ってアイデンティティがありますけど、昔から『ONE FOR ALL ALL FOR ONE』みたいなところがあると思っています」
「現役引退とは別で、直近2シーズンでそれができない人がいなくなった気がしますね」
「そして才能ある若手が加わり、相乗効果が生まれたような気がします」
「ダニーロっていうユベントスにとっては異色のカピターノもまた良い気がしますね」
「やはり、今は時代もありセリエAしか知らないジョカトーレだと限界あると思うんですよね」
「アッレグリ監督の第二次政権って、勝利は大前提なんですけど、ユベントスらしさも同時に叩き込んでいる気がします」
「アッレグリ監督は、現役時代は『外』からユベントスを嫌というほどみてきた人なので、ひょっとしたら現首脳陣のなかで一番『ユベントスらしさ』を理解しているんじゃないですかね?」
「ちょうど、マルチェロ・リッピ氏が率いていたとき、アッレグリ監督は現役時代を過ごしているので」
宮城「選手たち個々の責任感ですかね。あとは、若手が入って来たことによるチーム内の競争力向上が大きい気がしますね」
「あと、首脳陣も含めチーム全体で意識が変わったと感じます」
アスプロ「ユベントスらしさっていうのが、勝利にこだわることかなと思ってます」
「少なくとも、アッレグリはそう思っているのかなと想像してます」
「そういう意味で、ユベントスのアイデンティティを取り戻したように感じますね」
山口「アッレグリ監督って第一次政権とは違い、第二次は偉大なカリスマがいないなかで、よくぞここまで引き上げたとは思ってます」
アスプロ「同感です」
宮城「やっぱりユベントスは『FINO ALLA FINE』であり、『勝利こそ価値ある唯一のもの』が、クラブの哲学なんじゃないですかね!?」
「そこだけは選手と監督が変わっても、クラブが変えてはダメなところだと思いました」
「(マウリツィオ・)サッリの時とか(笑)」
一同「笑」