コラム:ユベントス史上初のアメリカ人ジョカトーレの軌跡
著者:J-JOURNAL 編集部 座間 遼祐
まるで本当に魔法を使ったかのように、杖を振るジェスチャーに合わせて観衆がどっと沸く。
ユベントスのホーム、アリアンツ・スタジアムで映画『ハリー・ポッター』の主人公を模したゴールセレブレーションを披露したのは、クラブ史上初のアメリカ人選手であるウェストン・マッケニーだ。
彼の勝負強さは今シーズンも健在だった。
1点リードで迎えたUEFAチャンピオンズリーグ(CL)のマンチェスター・シティ戦。
69分に交代でピッチに入るとそのわずか6分後、同胞のティモシー・ウェアからのクロスを豪快にボレーで叩き込みネットを揺らした。
カウンターからゴールまでの一連のプレーはまさに“圧巻”で、このあまりにも鮮烈な追加点は、昨季のプレミアリーグ王者から反撃の芽を完全に摘み取った。
「難しいゲームになることはわかっていたよ」
「シティはたったワンアクションで相手を困難に陥れることのできるチームだからね」
「この勝利は僕らに自信を与えてくれると同時に、ユベントスというクラブをトップレベルまで引き戻すためにも重要なものだったと思う」
試合後、アメリカメディア『CBS Sports』のインタビューを受けた彼は、この勝利に安堵の笑みを浮かべた。
陽気でムードメーカーなイメージが強いマッケニーは、この日も軽快にジョークを飛ばしながらスタジオの笑いを誘う。
しかし時折見せる感慨深げな表情には、ここへ来るまでの険しい道のりを想起させた。
マッケニーは今シーズン開幕前、ティアゴ・モッタ監督の構想外となっており、今夏のメルカートで退団することが濃厚とされていた。
受動的なスタイルで戦うマッシミリアーノ・アッレグリ前監督のカルチョから一転。
自ら主導権を握る“新しい戦い方”を持ち込んだ新監督は今夏、人員整理のために大々的なスカッドの入れ替えを行った。
コメント
懐疑的な評価を覆した点についてはマジでカッコいいと思う
このまま意外と長いことユーベに居てくれたりして