ユベントスOBテュラム、セリエAに苦言「イタリアサッカー界は何も学んでいない」
では、テュラム氏がセリエAを運営する側ならどうするのか。すると「私ならこのような事件が発生したとき、全試合を中止にする。インテルのみを無観客試合にはしない」
「厳しい処置だが、ティフォージが試合のない週末を過ごさなければならなかった場合、黒人選手たちを攻撃するのがどれほど無意味であるかを理解するはずだ」
「同時に反省する義務も発生するからね。黒人選手だけで構成されているリーグに1人の白人選手がいるとしたら、それは起こり得ないだろうね」
「少し極端な表現だが、黒人選手がなぜ攻撃されたり差別されたりすることの意味はそういうことなんだってすぐに学べるはずだ」
「そして、黒人選手たちが『犠牲者』として考えるならば、ティフォージは彼らを自動的に守るはずだよ」
「このメッセージは(カリドゥ)クリバリだけのものではないよ。このインタビューを読み、スタジアムに行って黒人選手に対し、猿の鳴き声のモノマネをする連中のためのものだ」
「無関係だという人たちは、彼らを見て『どうしてこれらのことを受け入れられるのか、あるいはやるのか』を自分自身に尋ねて欲しい」
「それでもこの状況が変わらないのであれば、多くの人がこの問題を直視せず、事なかれ主義を貫いているからだ」と意識の改革を訴えている。
Le Télégramme最後に「おそらくだが、問題を起こす連中は白人選手より黒人選手のほうが優れていると思っているのかもしれないね」
「たしかに黒人選手たちはこれまでティフォージを黙らせてきた過去がある。だからといって白人選手たちより優れていることでは決してない」
「だが現実としてイタリアだけでなく、他のヨーロッパ諸国でも、白人が黒人より優れていると思う人がたくさんいるのは事実だ」
「サルの鳴き真似をする連中は、自分たちが優れていると考えているからだ。この悪しき習慣は教育のせいでもあるはずだ」
「サッカー界では、肌の色、宗教、性別はさほど重要でははいはずだよ。『私たち』と『他人』を区別し、『私たちは他人より優れている』と考えるのは人種差別主義者だ」
「イタリアではその問題が深刻か? 分からない。それぞれの国が独自の問題を抱えているため、順位をつけるのは間違っている」
「各支配階級は、自分の国で起こっていることを鑑みて介入すべきだよ。2019年でも“モンキーチャント”をさほど重要視されることはないだろう」