コラム:ユベントスに導かれた二人のイタリア人
どんな物事にも、いつか終わりがくる。形あるものは姿を変えたり、物体そのものがなくなったりもする。
ユベントスを5年間率いたマッシミリアーノ・アッレグリは、今シーズン限りでクラブを去る。
アントニオ・コンテが電撃辞任した2014年の夏、罵声を浴びせられ、その能力を懐疑的にみられていたアッレグリは、5年後、万雷の拍手とともにクラブを去った。
就任初年度のスクデット獲得に加え、1994/95シーズン以来遠ざかっていたコッパ・イタリアも制覇。
UEFAチャンピオンズリーグ(CL)では2002/03シーズン以来となるファイナリストにまでなった。
その2年後の2016/17シーズンにはまたしてもCLのファイナリストになっている。
今シーズンはコッパ・イタリアこそ連覇を逃したが、スクデット8連覇を達成。欧州5大(イタリア、イングランド、スペイン、ドイツ、フランス)リーグ、トップに躍り出た。
ユベントス史上、あらゆる面でトップの成績を残したアッレグリの勝率は、セリエA史上でもトップとなる75.5%を叩き出した。
この記録は当然、クラブにCLのタイトルをもたらしたジョバンニ・トラパットーニ氏とマルチェロ・リッピ氏をも上回る。
– Dagospia思い返せば、感情を表に出すことを嫌う人ではなかっただろうか。思い出されるのはトリノ・ダービーでアンドレア・ピルロが後半アディショナルタイムで決勝点を叩き込んだときだ。
ピッチで選手たちと勝利を分かち合うわけでもなく、勝利の輪に加わることなく足早にロッカールームに向かった。
コンテならば試合終了とともに選手たちと抱擁し、ユベンティーニで埋まったゴール裏に走っていたはずだろう。
それでもアッレグリは、チームでの約束事を守れなければ、着ていたコートを脱ぎ、ピッチに叩きつける。そのシーンはおおくのユベンティーニの記憶に残っているはずだ。
交代を告げたFWアルバロ・モラタが靴下の色を間違え、ベンチでのもたつきを激怒し、ペットボトルを蹴り飛ばした日もあった。
決して笑わない監督ではなかったが、涙をみせる監督ではなかった。
だが、アンドレア・アニェッリ会長と臨んだ最後の記者会見では、涙を滲ませた。
本人は鼻歌でごまかしたが、隣に親愛なる会長がいて、目の前にはともに戦った教え子たちがいた。感情的な気分にならないほうが無理というものだろう。
そしてその後、アッレグリが涙を滲ませたシーンがある。ホーム最終戦、アタランタ戦でのDFアンドレア・バルザーリの交代後だ。
コメント
ピルロのゴールの後すぐさまめっちゃ笑いながらロッカールームに戻ってたのはすごい覚えてる。
泣けました。
デ・ロッシのローマ最後の試合も泣けました
バルザーリもいなくなりなんだか寂しくなりますね。
僕はユベントスのファンです自分でもユベンティーニだと思っております。
ですが、カルチョが好きなのです。
だから、本当になんだか寂しく思います。
だから僕は来期を楽しみにしています
新しい監督、新しい選手、新しいカルチョを。