コラム:ユベントスが取り戻しつつあるプライド
ラバネッリ氏は現在のユベントスについて「メンタリティとプロフェッショナリズムにおいて、クリスティアーノはユーベのクオリティを上げた可能性が高い」
「すでにクラブに多くのものをもたらしているね。CL? クリスティアーノの加入が制覇に近づいたことを願っている」と後輩たちにエールを贈った。
ヴィアリ氏を偉大なジョカトーレにして、偉大なカピターノだったことを述べたラバネッリ氏だが、現在のカピターノについて問われると「(DFジョルジョ)キエッリーニは長年ユベントスにいる」
「彼はすべての環境を知っている特別な男だ。キエッリーニは若い選手はもちろん、誰もが参考にしなければならない」
「サッカーでは団結なしに達成できるものがないことを明確に示してくれるからね」と勝利の秘訣を口にした。
団結はいつの時代のユベントスにとっても伝統の一つだった。そのフィロソフィーが薄く感じた時代は、必然的に結果が伴っていなかった印象が濃いのは偶然ではないはずだ。
だが、リトマネン氏もラバネッリ氏の両名が活躍した時代はセリエA全盛期の頃である。幾多もの才能がイタリアを目指し、死闘を繰り広げた時代である。
Irish Mirrorユベントスはそこから“地獄”へ突き落とされ、自力で「定位置」に這い上がってきた。名門復活の功労者コンテ氏は2014年夏に去り、今年はジュゼッペ・マロッタが去った。
そしてチームを牽引してきたMFクワドォー・アサモア、SBステファン・リヒトシュタイナー、そしてMFクラウディオ・マルキージオ、GKジャンルイジ・ブッフォンが今夏に別れを告げた。
チームに新陳代謝は必要不可欠だが、名門復活に尽力してくれた選手たちとの「別れ」だけに、2018年が暮れようとする現在になっても“傷”の癒えないユベンティーノも少なくない。
だが、鳴り物入りで入団したクリスティアーノはその傷を癒やすかのような活躍をみせているのが、せめてもの救いとなっているはずだ。第19節のサンプドリア戦ではついに得点王争いのトップに躍り出た。
そして、このバロンドーラーと甲乙つけがたいほどの活躍をみせているのがマンジュキッチだろう。
リトマネン氏のコメントではないが、比べるのは不可能だがラバネッリ氏に類似するハードワーカーは、ヴィアリ氏と甲乙つけがたい決定力とキャプテンシーがあるのは見逃せない。
またサンプドリア戦までに打ち立てている「不敗神話」も現在は28試合に伸ばし、同時にビッグゲームでは驚異的な印象を残している。