コラム:トリノに舞い降りた怪物
2018/07/25
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そして天才には天才にしか分からない感覚もある。ディエゴ・マラドーナ氏とジャンフランコ・ゾラ氏のナポリ時代。
ロベルト・バッジョ氏とアンドレア・ピルロ氏のブレシア時代の例がある。
のちにカルチョの歴史に名を刻む両者だが、ゾラ氏は「マラドーナと…」、ピルロ氏は「バッジョと…」を枕ことばに「共に時間を過ごせたことが、自分のサッカー人生に大きな影響を与えた」と語っている。
さて、6月30日以前に時間を遡ろう。
ユベントスは今夏のメルカートで、「世代交代」や「穴」といった弱点を見事なまでに埋めてみせた。
そのことに満足し、多くのユベンティーニが「来シーズンこそ欧州制覇を」といった感情が芽生えたはずだ。
「打倒レアル・マドリー」をユベンティーニならば誰もが胸に抱いたことだろう。それほどまでにチームはレベルアップをしたはずだ。
そして「残るはCFを…」といった、最中に現れたのがC・ロナウドではなかっただろうか。
メルカートは今後もつづく。元ユベントスの選手たちが戻ってくる可能性もある。
ビアンコネーロの新たな背番号「7」の活躍も楽しみだが、各ポジションに世界屈指の才能たちが織りなす「新生ユベントス」を待ち切れないユベンティーニも多いはずだ。
C・ロナウドは真の怪物だ。現代サッカー界において、最強の矛(ほこ)にも例えられるほどだ。
“怪物”が加わった「ユベントス」が勝利すればするほど、そのブランド価値は今後も右肩上がりの曲線を描くだろう。
著者:J-Journal 編集部 山口 努