コラム:去りゆく男たちーーそして新時代へ
デル・ピエロがそうであったように、ブッフォンといったスターが去っても、ユベントスは戦いつづけなければならない。
そしてSBステファン・リヒトシュタイナー、MFクワドォー・アサモアもチームに別れを告げた。
しかし、どうだろうか。2012年、デル・ピエロが去ったときほどの虚無感や絶望感は、あれから6年経った現在はあるだろうか。
メガクラブに肩を並べるほどの実力を有し、実績を伴うクラブにまで“復活”を遂げた。メルカートに費やせる金額もケタ違いになった。
その功績の基礎はコンテによってのものだし、マッシミリアーノ・アッレグリの上積みがあってのものだ。
そして今夏のメルカートでは、ジュゼッペ・マロッタCEOとファビオ・パラティッチSDが例年にないほどの実績をあげているのは見逃せない。
WGドウグラス・コスタ(27)、GKマッティア・ペリン(25)とSBジョアン・カンセロ(24)、MFエムレ・ジャン(24)を完全移籍で獲得。
さらにCBマッティア・カルダーラ(24)とSBレオナルド・スピナッツォーラ(25)が武者修行から戻ってくる。チームは大きく若返りを果たす。
スクデット7連覇、コッパ・イタリア4連覇。CL準優勝2回。スクデット奪還から7年経てば、誰もがベテランの領域に入る。
致し方のない事柄だが、今後を担う才能たちに期待が膨らむ。
elbernabeu.elespanol.comそしてFWクリスティアーノ・ロナウドだ。
CF獲得のニュースは様々にあったが、どのニュースにも及ばない。獲得候補に挙がっていた、どの才能の名前も打ち消すほどのビッグネームだ。残すはクラブ間での合意とされている。
獲得に際し、賛否両論あるものの「来るか来ないか」以前に、サッカー界のアイコンが「ユベントスに」と世にしらしめていることに価値があるのではないだろうか。
実際、ユベントスの株価はこのポルトガル代表FWの獲得ニュースが報道されると上昇している。つまり、この男が「いるか、いないか」だけで資産価値は上下する。
C・ロナウド加入に否定的なユベンティーニの意見も、たしかに理解できる。しかし、良くも悪くも時代は変わってしまった。今まさにユベントスにとって、新時代に入ろうとしている。
意地悪な意見を許してもらえるなら、理想論やポリシーだけではビッグイヤーに手が届かないのは、これまでの数シーズンで誰もが思い知ったはずだ。
コメント
CR7の能力は否定できない中で、それでも獲得を否定するのは、それだけユベントスというチームに愛情があるからなんだと思います。
ただ、一度地に落ちかけたチームを引き上げてくれたのは今の首脳陣であり、今のチームメート、そして去っていった選手たち。
彼らが望んで止まないビッグイヤーというものにたどりつくためのピースになるのであれば、歓迎してあげたいです。
そして、何よりユベントスとCR7が並列で語られることだけでも、実力だけでなく、ネームバリューとしてトップクラスに戻った証です。
今後、宝石のような選手達がCR7が選んだチームとして、憧れてくれるかもしれません。
そういう、未来まで見据えた一手としての獲得であれば、あとは最大限の期待をしたいですね。
ロナウドが来ても活躍できない可能性だってありますが、獲得に挑戦するだけの価値を持った、冒険するだけの価値を持った超スーパースター。
彼の試合や練習に臨む時のメンタリティーを知れるだけでもCLで勝つ為の助けになりそう。
>ユベントスのアイデンティティ
2007-08○, 2013-14○, 2015-16○, 2016-17○, 2017-18○ CR7(1985-)
1972-73●, 1982-83●, 1984-85○, 1995-96○, 1996-97●, 1997-98●, 2002-03●, 2014-15●, 2016-17● Juventus(1897-)
フロントはそれを無視はしていないと思う。
CR7の十数年がユーベの百二十年より上という現実を謙虚に受け止めている。
スポーツ上ではCR7がきてもイグアインやディバラの実力を引き出しきれないのと同じ問題から
チームが勝てないまま終わるということはあるかもしれないが
ビジネス上での影響力からユーベは確実にクラブとして強くなる。
だからフロントは勝つためにするべきことを必死にしている。
勝利が目的で他は手段。アニェッリがそのことをよくわかってることに感動している。
今まさにユーベらしくない動きをしようとしていますが、ユーベに足りてなかった動きでもあるのかもしれませんね。
新スタジアム、新ロゴ、そしてCR7。革新する時が来たのかもしれません。
ここから破談になったらいつもの堅実なユベントスに戻るでしょうけど(笑)
CR7「新しい時代を作りに来たよ!後は任せな。」