コラム:想像と趨勢
今年8月、かつてレアル・マドリードでUEFAチャンピオンズリーグ(CL)制覇に貢献したスティーブ・マクマナマン氏は興味深いコメントを残していた。プレミアリーグ衰退を痛烈に揶揄(やゆ)したことを英メディア『Sunday World』が伝えている。
「レアル・マドリードやユベントスは一歩先を行っている」と述べ、さらに「観戦するにはプレミアリーグは最高にエキサイティングだが、ヨーロッパのトップとはまだ差があると言わざるを得ないね」と吐き捨てている。
だがマクマナマン氏のコメントから5ヶ月が経とうとしている現在、マドリーとユベントスはそのコメントの通りになっているだろうか。サッカー界は目まぐるしく状況が変わるのは周知のとおりだ。
前者はCLではグループ首位をトッテナム・ホットスパーに明け渡す2位でベスト16へ。リーガ・エスパニョーラでは伝統の「エル・クラシコ」で0-3の完敗を喫し、首位バルセロナと勝ち点差「14」まで離され、現在4位と決して誇れる結果ではない。
後者はCLではグループ首位通過したバルセロナに初戦で0-3と完敗。昨シーズンのファイナリストとしてのプライドは木っ端微塵に打ち砕かれた。だが、その後マッシミリアーノ・アッレグリの手腕により2位を確保。マドリー同様にベスト16へと駒を進めている。
セリエAでは首位をナポリに明け渡したものの、その後猛追。日本時間31日に行われたヴェローナ戦では今シーズンより背番号「10」を背負うFWパウロ・ディバラの復調を感じさせるドッピエッタで勝ち点「1」差をキープ。今後も予断が許されないスクデットレースがつづくだろう。
Sport1.ba前途のマクマナマンのコメントは現在のところ、正しくはない。今シーズンのCLではプレミアリーグ勢が、各国最多となる5チームがベスト16に駒を進め、マンチェスター・シティに至っては名実ともに優勝候補最右翼に挙げられているほどだ。
アッレグリのサッカーはシティを率いるジョゼップ・グアルディオラほどの優雅さはないが、堅固な守備をベースにゆったりと攻める印象が濃い。見方によっては戦術がないように見え、無策と言えなくもない。
そのカギを握るのがMFミラレム・ピアニッチだろう。
このボスニア・ヘルツェゴビナ代表MFは守備から攻撃のスイッチを入れるチャンスメーカーであり、彼のミスは致命的なミスになりかねない。だからこそアッレグリはピアニッチに対し、昨シーズンから試合後に再三「パスが良くなかった」といったコメントを残したのだろう。
彼のゲームメイクがユベントスの結果すら左右すると言っても過言ではない。リヨン、ローマを経由してビアンコネーロの一員となった天才MFは現在、代えの利かない選手にまでなっている。
コメント
トッテナムの日程やばいですね。
マンユー、リバプール、アーセナル、ユーベの地獄の4連戦とか。
ユーベさん
ご拝読ありがとうございます!
スパーズより運はありますね。
本年も宜しくお願い致します!
スカッド的にcl優勝はかなり現実的。
おっしゃる通りです。
まだチームが出来上がってないがゆえに
相手に読まれにくいということもあるのでしょうね
CLトッテナム戦の前後は過密なので層の厚さを駆使して勝ち上がって欲しい。
genoaさん
ご拝読ありがとうございます!
選手層、今シーズンは圧倒的な安心感がありますね。
連携面の関係から、まだ本領発揮を発揮していない選手も多々いると思いますので、これからが本当に楽しみですね。
本年も宜しくお願い致します!
山口さん、本年も熱いコラムありがとうございました。
歯がゆい試合もありましたが、少しずつ改善してきましたね。
Benatiaがフィットしてきたのは非常にうれしいですが、Ruganiにもチャンスをあげて欲しいですね。
年明けはトリノダービーですから、しっかりクリアしてもらいたいです!!
pipeさん
ご拝読ありがとうございます!
ルガーニ。。
アッレグリを納得させることができない「何か」があるのでしょうね。
ホームのバルセロナ戦(0-0)でのパフォーマンスが決定的だった気が…。
個人的にベナティアのフィットは想定外でした(笑)
コッパ・イタリア、現地メディアの情報だとルガーニは先発っぽいですね。
本年も宜しくお願い致します!