コラム:6年前のユベントス
J-JOURNALは今月で6周年を迎えた。開設された2014年の9月といえば、マッシミリアーノ・アッレグリ政権がスタートしたそのときだ。
あのとき、おおくのユベンティーニに「懐疑的な目」を向けられた“新監督”はスクデット連覇、コッパ・イタリア奪還、UEFAチャンピオンズリーグ(CL)準優勝という圧倒的な結果で周囲を黙らせた。
この6年間で獲れるタイトルはすべて獲得し、イタリアの絶対王者として君臨している。
その後を引き継いだマウリツィオ・サッリには同情できる部分が多々あるものの、クラブは解任を決めた。
新監督として招かれたのはアンドレア・ピルロだが、現在はアッレグリほどの懐疑的な目を向けられていない。
むしろ歓迎されている色が濃いことに少し、驚いている。
ジョゼップ・グアルディオラもジネディーヌ・ジダンも、就任時には懐疑的な目やコメントが寄せられただけに少し不安にも感じている。
彼らとピルロを比較するつもりは毛頭ないが、ビッグクラブがOBを招いて成功させている例は昨今では珍しいものではなくなっている。
だからこそピルロと迎えるセリエA開幕戦は、申し訳ないがサッリとは異なる高揚感がある。
CLでの戦いになるとそれ以上になるのか。その感情の変化も今シーズンの楽しみのひとつにしたい。
現在、スクデット獲得では興奮しなくなったおおくのユベンティーニは、CLでの躍進に目を向けているのは否定できないだろう。
実際、J-JOURNALのTwitter(SNS)アカウントでは、アッレグリ時代のCLベスト16アトレティコ・マドリード戦2ndレグの大逆転勝利の投稿が、“いいね”の数で最高値を記録している。
そして昨日、同アカウントで「6周年の挨拶」を投稿すると、アトレティコ戦ほどではなかったが、こちらもおおくの「反応」が寄せられた。
昨今はSNSなどでの匿名性のある誹謗中傷が社会問題となっているが、同アカウントでは逆にたくさんの励ましを頂くことができた。
この場を借りて、改めて御礼を申し上げたい。
願わくは、いつの日かJ-JOURNALの記事を楽しみにしている心優しくも、熱いユベンティーニとともに、ビッグイヤーを掲げる瞬間を楽しみにしたい。
ピルロは監督就任初年度だが、グアルディオラもジダンも同様に就任初年度にビッグイヤーを掲げている。
“あの”アントニオ・コンテがインテルを率いる時代。「絶対」など、もはや存在しないのではないだろうか。
J-JOURNAL が7周年を迎えるとき、ビアンコネーリはどんな成績を収めるチームになっているのか。
迎える2020/21シーズン、一喜一憂せず「ユベントスの“今”」を伝えていきたい。