コラム:ユベントスの背番号「10」の意味
特別な背番号が存在するチームがある。認知度が高いのはマンチェスター・ユナイテッドの「7」だろう。
近年でいえば、エリック・カントナ、デビッド・ベッカム、そしてFWクリスティアーノ・ロナウド(34)が背負い、現在でも大切にされている。
ユベントスの背番号「10」もまた、神格化されたエピソードを持っている、といっても過言ではないだろう。
近年で名を残しているのは「フランスの将軍」ミッシェル・プラティニ、「イタリアの至宝」ロベルト・バッジョ、そしてアレッサンドロ・デル・ピエロだ。
上記の3人のファンタジスタはクラブに国内外のタイトルをもたらし、現在でもその人気が衰えることはない。
とくにデル・ピエロはキャリアのすべてをビアンコネーロに捧げ、セリエB時代もチームを牽引したこともあり、現在でも「永遠のバンディエラ」の呼び声が高い。
その後、アレックス(デル・ピエロの愛称)の後継者と目されたFWセバスティアン・ジョヴィンコ(32)が背負うかと思われた。
しかし、「本人が遠慮した」「クラブが許さなかった」などの情報が錯綜。本人は背番号「12」を選択。1シーズンは空き番号になった。
Bleacher Report永遠に背負うジョカトーレが現れないと思われた2013年夏、背番号「32」や「23」を好んだFWカルロス・テベス(35)が伝統の背番号「10」を任される。
前任者ほどの端正なマスクを持ち合わせていなかったが、プレーでユベンティーニの愛を引き寄せた。
闘争心あふれるプレースタイルは相手を恐怖に陥れ、スタンドに詰めかけたユベンティーニを熱狂させたことは記憶に新しいはずだ。
このアルゼンチン代表FWは2014/15シーズンに、2002/03シーズン以来となるUEFAチャンピオンズリーグ(CL)ファイナリストへチームを導いた。
決勝戦はバルセロナに屈したものの、翌シーズンはユベントスに残ることなく母国アルゼンチンに復帰している。
この潔さも相まって、現在でもその人気が衰えることはない。しかしその後、クラブが背番号「10」を任せたMFポール・ポグバ(26)はクラブの伝統に泥を塗る。
わずか1シーズンのみ袖を通し、古巣ユナイテッドに復帰した。多額の移籍金こそクラブに残したが、いまだ遺恨を残す結果を招いている。
コメント
移籍ビジネスが巨大化し、メディアも発達し、SNSですべての人が言葉を発せる時代にバンディエラを求めるのは難しいでしょうね。
それでいて伝統のナンバーが一度極地まで上り詰めてしまうとなかなか引き継ぐのは難しい。
周囲の期待も失望も、本人の気負いも自己肥大も、クラブや監督のマネジメントも、他クラブからの興味関心との兼ね合いも、、、
すべてをまるっと背負って引き継げるなんて夢のような話で。
ユナイテッドの7はどこへやら、レアルの7もこれからどうなるか。バルサの10もメッシ以降呪われた番号のようになりそうだ。
ユベントスでは「永遠のバンディエラ」アレで一度頂きまで高まってしまった。
テベスの活躍も鮮烈で忠誠も愛も示してくれたが、2年間のエースで彼の印象も相まってやはり強力な傭兵だった感は否めない。
そしてポグバの振る舞いで、ディバラは上記の重責に加えて「伝説の10の復権」まで背負ってしまった。
それができる選手だと思うし、ここでディバラがいなくなってしまってはもうユナイテッドの7と同じ事になってしまうだろうとも思う。
サッリのもとで輝けるのかは現状未知数だがせめて今季はここで戦ってほしいと願う。
バンディエラ、確かになぁ…
あの世代が最後かもね、アレックス、トッティ…
時代か…
ボスマン判決の影響もあるのかな。移籍しやすくなったし放映権は高騰したしビジネスになったし。
リーグ違いますけど思い浮かぶの今だとメッシくらいですかね…
あとテベスはユベントス来てから好きになりましたよ。
古くからのユベントスのサポーターはよく言えば伝統を重んじているけど、悪く言えば過去に囚われてるように思う。
他国との金の差は広がっていて、サッカー界もどんどん移籍金が上がっている現実があるのに、古くからのユベントスサポーターは今まで通りにしていればいつか過去の栄光を取り戻せると思ってるふしがある。それは甘すぎるんじゃないかって思う。
仰ってる事もじゅうぶん理解出来るけど、だからこそ10番ディバラに、かつて同じ背番号を背負ってCL制覇を成し遂げたアレを重ねて夢を見たいし、見てしまう。
もちろん名実共に世界ナンバーワンのクラブにユーヴェがなって欲しいのは山々ですが、そこにロマンが無ければサッカーそのものの魅力は薄れていくばかりじゃないかなと。
馬鹿の独り言でしたすいません
昨今のユベントスは1億ユーロ超もしくはそれに近い金額を費やしていますし(勿論まだまだ経営努力は必要)セリエA8連覇中のチームが過去の栄光に囚われているというのは「は?」としか。90年代後半の最強時代でさえCLは1回しか獲れなかった事を考えるとむしろ今こそチーム歴代最高の時だと思いますけどね。
あとロナウド退団後のマンUの背番号7は完全に失墜した感がありますが、ユーベの10番に関してはテベスもポグバもディバラもしっかり価値は守っているかと。同意はされないでしょうが個人的にはテベスなんてデル・ピエロ以上だと思いますね。
ユベントスは過去に囚われていないのに古いファンが囚われてるって話じゃないのかな。少なくともネットではそういう人よく見るよ。デルピエロの幻影を追い求めてる感じ。
今が歴代最高かどうかは私にはわかんないけどとても強いってのはわかるよ!今度こそCL優勝して欲しいね!
ユベントスファンが、他のクラブより誇りにしているのが背番号10番と言う特別な番号ですね。
ですが、アンドレアアニエッリのユベントスになってから、そしてデルピエロの退団、引退で、もう本当の意味での10番の文化は消滅したと思ってます。
ファンがどれだけ夢を見ても、もう本当の10番は見れないと思います。
選手の気持ちをこれ以上蔑ろにして欲しくない!
カルダラの時もそうだったけど選手を大事にしながら勝ちにこだわるのがユベントスであって目先の勝利のために選手を切り捨てるのはやっぱり違う!
バッジョですらあっさり放出したクラブです
「デルピエロとバッジョ」
両雄並び立つことはできなかった
ロナウドとディバラも共存は難しいとフロントは判断したのでしょう
ならばどちらかが去るのは自然なこと
今回も胸が熱くなるコラムをありがとうございます!
ユベントスの10番を託せる選手は
そうそういないだろう。
ディバラはユベントスの背番号10が
どれほどのものなのかを理解している。
その証拠に、本人も打診を一度断ってるし。
仮にこのまま移籍なんてことになったら
ちゃんと一から順を追って
説明してほしいものである。