コラム : CL・グループステージ最終戦へ①
2014/11/27
9月16日、ホームでのマルメ戦で開幕したユベントスのチャンピオンズリーグ・グループステージの舞台も、残り1試合となった。
振り返ると、初戦のマルメ戦はカルロス・テベスの2ゴールによって勝利し、幸先の良いスタートを切ったかに思われたものの、次のアウェイでの2連戦、アトレティコ・マドリード戦とオリンピアコス戦でそれぞれ1-0の敗北を喫してしまった。アトレティコ・マドリード戦では、アッレグリ監督が採用したポゼッション特化型の戦術によって“攻撃”を失い、オリンピアコス戦では守備の軽率なミスに加え、GKロベルトの好セーブの前に屈してしまった。ユベントスは、これにより自らをピンチに追い込み、そしてホームでのオリンピアコス戦に賭けなければならない状況を作り出してしまった。
しかし、ここでタイミングを見計らったユベントスの指揮官は、大きな変化をもたらすことを決断するのである。これまでユベントスにセリエA3連覇を導いてきた3-5-2を捨て、アッレグリ監督が“得意”としていた4-3-1-2、もしくは4-3-2-1システム、つまり4バックシステムに変更させたのだ。(関連コラム:「コラム : 今こそ変化をもたらすとき」)
アッレグリ監督の判断により、大きな変化が加えられたユベントスは、ホームに迎えた勝利が絶対条件のオリンピアコス戦において劇的な逆転勝利(3-2)を収め、それ以降のパルマ戦(7-0)、そしてラツィオ戦(3-0)でも結果を残すことに成功したのである。そして、昨日のアウェイでのマルメ戦の勝利(2-0)と続くこととなる。
アッレグリ監督による戦術の変化に、始めは不安な気持ちを持たざるをえなかったものの、変化後に4連勝を挙げている。この結果は、変化によって新たな活力を見出したユベントスの選手達の力による勝利だ。決して偶然だとは判断しにくい。結果的に、それを導き出したアッレグリ監督の決断、そして監督としての力を認識させられる結末となったのだ。
そして、チャンピオンズリーグのグループAにおいて勝ち点9で2位という状況で迎える最後の試合が、首位アトレティコ・マドリードとの一戦である。アッレグリ監督や選手達も口を揃えて語る通り、首位での通過のチャンスを残している。アウェイでのオリンピアコス戦での敗北によって早くもピンチを迎えてしまったチームが、今や最後に首位で通過するチャンスを握っている。絶好の機会を活かすしかないのではないだろうか。しかし、一方でまだグループステージ突破を決めたわけではない。残る一枠の決勝トーナメントへの権利は、オリンピアコスとの一騎打ちの状況だ。
コラム : CL・グループステージ最終戦へ②
By Juventus Journal
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