「年上とのプレーが僕をより強くしたんだ」

今夏、ユベントスからプレミアリーグのエバートンへ活躍の場を移したイタリア代表のFWモイーズ・キーン。

同選手は以前のインタビューで、「トリノを去るときにはユベントスのチームメイトに相談をしたよ」と移籍を決断した背景を語った。

また、『夢を叶えたいのなら、一生懸命ハードワークしなきゃいけない』という言葉をビアンコネーリのカンピオーニ（勝者、偉大な選手たちの意）から受けたことも明かしている。

そんなキーンが、新天地のホームで迎えるワトフォード戦を前に、イタリアでの経験や人種差別についてコメントしている。イタリア紙『TUTTO SPORT』が16日、元ユベンティーノの言葉を伝えた。

「僕は常に大きな責任感をもってプレーしている。これまでずっと年上の選手たちと対峙してきたんだ。それが僕をより強くしてくれたよ」

こうして強い精神を育んできたキーンは、一人の選手として人種差別と戦う姿勢を示し、古巣での経験がそこに生かされていると話した。

「人種差別に対しては全員で戦っていかなければならない。カリアリでの出来事（カリアリ戦でゴール裏から人種差別のチャントを受けた）があったとき、ユベントスは非常に助けてくれたんだ」

「僕はチームのためにベストを尽くそうと集中していたよ。彼らが僕に与えてくれたサポートには本当に感謝しなければいけないね」

この強い想いを胸に、イタリアの将来を嘱望されるキーンはイングランドでの挑戦をスタートさせた。

新たに戦いの場を移しても、“ユベントスのメンタリティ”を最大限に発揮して活躍する姿を期待したい。