コラム:金字塔を打ち立てたユベントスが次に見据えるもの
クライフとグアルディオラの師弟関係は、この辺りの決定的なミスには容赦しないのもまた似通っている。
話を戻す。ユベントスの敗因は一つではないが、FWマリオ・マンジュキッチとDFジョルジョ・キエッリーニの欠場が何よりも大きかった。
分かりきったことだが、前線で競り勝て、且つキープできる元クロアチア代表がいれば攻撃に「形」を持つ彼らのテンポを遅らせることが可能だったはずだ。
実際、1stレグより2ndレグのほうがユベントスは攻め込まれていた。マンジュキッチは異常なほど危機察知能力が高いのはよくしられている。
FWながら最後尾まで戻ってくるのは、この“習性”に他ならない。1stレグでアヤックスがホームながら組み立てに手こずったのは、パス回しに参加するDFを「マンジュキッチがマークしていた」という見方ができなくもない。
稚拙なミスさえなければ1stレグの結果は分からなかった。このクロアチア代表を2ndレグで欠場したのは、チームにとっても、アッレグリにとっても想像以上に痛手だったはずだ。
ディバラが前半こそ、その役割をこなした。後半から投入されたFWモイーズ・キーンにはCBのケアの役割を任せたはずが、最後までこの交代が奏功することはなかった。
アヤックスは若さ特有の「勢い」が武器とされている彼らには、確固たる「自分たちの形」があった。では、その「形」を壊されたらどうなっていただろうか。
Pinterestそのテンポを崩せる選手こそ、ユベントスのカピターノだったはずだ。
スピードで負けても高さと強さで負けることはない。そして駆け引きではレアル・マドリーのDFセルヒオ・ラモスと同等の“賢さ”をもっているのは周知のとおりだろう。
CLベスト16アトレティコ・マドリードとの2ndレグを思い返して欲しい。旧友のFWアルバロ・モラタをメンタルからズタズタにした印象が濃い。
キエッリーニの応対をみて「そこまでするか」と感じたユベンティーニも少なくないだろう。少しの接触で倒れたと思えば、ファウルすれすれの強烈なタックルを見舞う狡猾さがこのカピターノにはある。
そして、アヤックスのワントップに入った「ジダンがアイドル」と公言するMFドゥシャン・タディッチをあそこまで自由にはさせなかったはずだ。
DFレオナルド・ボヌッチ、ダニエレ・ルガーニもこのカピターノから学ぶべきものは「前で潰す」守備であり、キエッリーニが「世界屈指のDF」と呼ばれるの所以はここに集約されている、といっていい。
オランダの名門はこのセルビア代表MFに楔(くさび)に入れ、そこから攻撃をスタートするシーンが多々あった。
DFキエッリーニがいたらそこを許したかどうか。ファビオ・カンナバーロのように思いきり“モモカン”を入れて、両手を上げてノーファウルを主張し、笑顔で握手を求める男だ。
コメント
スクデットの数が
30を超えるあたりで
ユニフォームのステラを
大きい星3つにするかどうかで
揉めてたころが懐かしいな。
まったくその通りです。
はたしてアッレグリにそれが出来るのか?
チームを応援はしていますが、僕は昨シーズン始めからアッレグリには期待してません。