コラム:ユベントスが今シーズン戻るべき場所
ここで注目したいのがボローニャ戦とナポリ戦だ。いずれも1点差で勝利したものの疲労を感じさせ、あきらかに動きが重かったようには映らなかっただろうか。
MFレオナルド・スピナッツォーラは先日、興味深いコメントを残している。
「監督はマドリードから帰ってきてから僕たちに変化を求めている。練習ではずっと僕たちに『アグレッシブに行け』と言い続けている」
「『ベスト8進出を可能にするには、時速2,000kmで力強くスタートしなければならない』ともね」と明かしている。
つまり、アトレティコ戦終了後から過度のフィジカルトレーニングを行い、回復に向かわせたとしたら、合点がいく話ではないだろうか。
実際にそのトレーニング方法はサッカー界のみならず、あるゆる分野のアスリートが実践するコンディショニング向上の方法の1つともされている。
平たく言えば「筋肉は小さな断裂を繰り返してから強く、太くなる」のと同じ要領である。ただ、それを実践したかは仮説の域を出ない。
しかし、主力が休めたのは事実としてあり、キーンという才能につい期待を寄せてしまうユベンティーニの願望とアトレティコに驚異を植え付けたのも事実ではないだろうか。
主力のコンディションが回復しても、アトレティコのハイプレスをどうかい潜るか。そこはイタリア屈指のアッレグリの腕のみせどころとなるだろう。
LaQuotaVincente.it前途のサッキは「イタリアサッカーはユベントスのおかげで欧州の舞台に踏みとどまっている、ともいえる」とも語った。
ローマはポルトに敗れ、ユベントスはイタリアの“最後の砦”として現地時間12日、アリアンツ・スタジアムでアトレティコを迎え撃つ。
時間は戻せないが、ユベントスはワンダ・メトロポリターノには戻れる。そのときは今シーズンのファイナリストとして、である。
その舞台にもう一度立つためには、まだまだ長い道のりが残されている。だが、決して不可能ではないはずだ。
そのためにはまず、0-2の劣勢からアトレティコを打ち負かさなければならない。最後まで攻める姿勢さえ崩さなければ、不可能は可能になるはずだ。
その姿勢は今シーズン、すでにベスト16でポルト、ユナイテッド、アヤックスが示している。
ユベントスにできない理由はどこにあるのだろうか。
著者:J-Journal 山口 努
コメント
Nulla e impossibile crediamoci!
Fino alla fine, forza juve!!