JUVENTUS JOURNAL 4周年企画「実況者から見たユベントス」前編
2018/09/02
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――そこから各国の実況をやっていくようになったのでしょうか。
「2009/10シーズンだったと思います。UEFAカップがヨーロッパカップ(EL)に衣替えをしましたよね。
『スカパー!』が中継することになり、そこで実況のお話を頂きました。グループステージから何試合か担当させて貰いました」
――紆余曲折を経て、サッカーの実況者の道を順調に歩んでいっているように思えますね。実際、どうだったのでしょうか。
「そうでもありませんでした。僕たち、実況者って『あんまり酷い』と次から“声”をかけてもらえなくなるんですよ」
――…シビアな世界ですね。
「もちろん、人間性も加味される場合もありますが…。基本は“声”をかけてもらえません」
――常に「背水の陣」で挑むわけですね…。
「そうですね。幸運にも僕はグループステージから決勝トーナメントまで実況させて頂きました。ベスト16で初めてユベントス戦を実況させて頂きました。相手はフルハムでした」
――たしか、凄い負け方をする試合でしたよね。
「1stレグを3-1でユベントスが勝利するんですが、2ndレグを1-4で落とすんです。1stレグではDF(ニコラ)レグロッターリエやDF(ジョナタン)ゼビナといった伏兵の得点で勝って、2ndレグも安泰のように思えました」
――僕らにとっては「暗黒期」であり、「夜明け前」と多くのユベンティーニが思っていると思います。
「ファンの方から見てもそうなんですね。今思い返しても、あの頃と現在のユベントスとではテンションが違うように思えます」
後編(現在のユベントスの勢い)につづく
著者:Juventus Journal 編集部 山口 努