コラム : ユベントスの歴史に名を刻んだブラジル人
2024/05/30
しかし、そんな筆者の“固定観念”を覆してくれたのがサンドロだった。
「とても感動的な日々だった。人生でこんなに泣いた1週間は初めてだよ」
9年間の思い出を振り返りながらそう話す背番号「12」の言葉が、何よりもクラブとの強い絆を物語っていた。
シーズンの終わりは別れの季節でもある。
ジャンルイジ・ブッフォンが去り、ジョルジョ・キエッリーニが、レオナルド・ボヌッチが、ファン・クアドラードがチームを去った。
毎年のように別れを繰り返し、そして今日、レギュラーとしてユベントスの黄金期を支えた最後のジョカトーレがクラブを去る。
「ユーベの未来は明るい。コッパを奪還して、これからはカンピオーネとしての新しいサイクルが始まるんだ」
10年来の盟友ダニーロに背中を押され、背番号「12」がティフォージへ“最後”の挨拶にまわる。精一杯のぎこちない笑顔で歓声に応えながら。
そしてセレモニーがひと通り終わったあと、寡黙なグエリエーロはピッチの端で静かに泣いた。
コメント
素晴らしい。
それにつきます。
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