コラム:認知される存在への道のり
この“一人勝ち”の強さに着目し、チームの企業収益の責任者ジョルジオ・リッチ氏を番組に招いて、その成功の裏を解き明かしていた。まず2006年のカルチョ・スキャンダルに触れ、2010年にアンドレア・アニェッリ会長が就任したことでクラブが劇的に変わっていったことを語ってくれた。
クラブの収入ランキングではメガクラブたちと共にトップ10入りを果たしていることを紹介されると敏腕ビジネスマンは次のように話す。
「このランキングを分析するとイタリアのクラブが入っていること自体が凄い」と語り、その理由を「リーグの分配金はイングランドやスペインのほうがイタリアよりも圧倒的に多いから」と話す。
そのため「ユベントスが10位をキープするためには多くの企業努力が必要となってきます」とコメントした。ましてやユベントスは2010年に122億円もの赤字を出したクラブだということも追記しておきたい。
ではどのように収益を上げていったのか。そのことは「飛躍を遂げた改革」と銘を打ち、解説してくれた。「まず大きいのはクラブ所有のスタジアムを建設したこと」を挙げた。
このことは当サイトのコラムでも幾度か触れたが、ジョルジオ氏も「イタリアのシステムではありえない」と断言していた。ご存知のように現在セリエAのチームの8割はスタジアムを自治体が管理しており、そのため多くが老朽化していることにも触れていた。
自治体には改修するための資金力がない。しかしユベントスは自力でスタジアム建設を行った。ジョルジオ氏は自前のスタジアムを持つことの重要性を次のように話す。
「収入面では当然助けになるが、それ以上にチームのパフォーマンス向上」を挙げた。実際、現在のアリアンツ・スタジアム(旧ユベントス・スタジアム)を使用してからセリエA 6連覇の離れ業を披露しているのは周知の通りである。
ジョルジオ氏も「新しいスタジアムでは“負けて”いない」と胸を張る。しかし、建設費には200億円もの莫大な資金が注入された。この費用を捻出するために2017年より、ドイツの保険会社「Allianz(アリアンツ)社」と5年間のネーミングライツ契約をした。
その額100億円。つまり建設費の半分を精算したことになる。さらに勝ちつづけていることによりチケット収入も右肩上がりだ。そしてセリエA、コッパ・イタリア、CLの勝利給、賞金なども合わせた足跡が世界トップ10の地位を築いた。
コメント
地上波でユヴェントスを取り上げてくれて良かったです、大抵バルセロナですからね。
どうやって復活したかを分かりやすく説明してくれました
フットブレインに感謝