特集:今シーズン“前半戦”ユベントスのMVPは? 後半戦のキープレイヤーは?
――(司会:Nabeyama)ユベントスは、昨シーズンから14人もの選手を入れ替えました。
DFジョルジョ・キエッリーニやFWパウロ・ディバラの退団、また新加入のDFブレーメルやWGフィリップ・コスティッチ。
またMFニコロ・ファジョーリなどの生え抜きの復帰をどのように思いますか?
アスプロマヴロ(以下、アスプロ)「この中断期間でリズムが狂わされていなければいいですよね」
「とりあえず、『打倒ナポリ』で可能な限り、スクデットを狙うべきだと思います」
リョウスケ「ディバラや(FWフェデリコ・)ベルナルデスキに関しては感情論抜きで語るなら年俸の高さが活躍に見合ってないですし、良い判断をしたとは思います」
「フリーでの退団になってしまったのは痛いですが…」
「新戦力では、とりわけコスティッチがいい選手だなぁと。序盤は苦しんでいましたが、中断前はボールを持つだけでワクワクさせてくれました」
DUBAI news山口「キエッリーニは致し方ないですけど、僕もディバラとベルナルデスキは妥当かなと感じていました」
「以前、MFロドリゴ・ベンタンクールが言っていましたけど、チームの中でなにか緩んでいたと思います」
「『勝利に貪欲ではなくなってしまった』というか…」
アスプロ「『勝利に貪欲ではなくなっていた』というのは同感です」
リョウスケ「ディバラは『ノッてきた』と思ったら怪我したり、色々“持って”なかったですね…」
山口「ブレーメルはメディアに出る前にアンジェロさんから『獲得決まったよ』って聞いていましたけど、さすがに『ウソつけ』と思っていました(笑)」
――アルトゥールの時もそうでしたが、アンジェロさんの情報網は流石ですね(笑)
山口「ですね(笑)。現地の有識者から仕入れているので信憑性が高いです」
「あと、個人的にコスティッチはユベントスに絶対に合うと思いました。『派手さはないけど巧い』って最たる選手じゃないですか?」
「チームにフィットし始めていますし、プレーが無骨な感じがなんともユベントスの選手という感じがします」
リョウスケ「(MFファビオ・)ミレッティやファジョーリの生え抜き組は、チャンスを掴んで素晴らしい活躍を見せてくれましたね!」
「プリマヴェーラの選手たちにとって『希望』になれたんじゃないかと思います」
アスプロ「ディバラに関しては、完全にクラブが対応の仕方を間違ったかなと思いますね」
「以前にも売却されそうになっていましたし、どうしたいのか、クラブ側ははっきりとしたビジョンがなかったんじゃないかな、という気がします」
「ただ、ローマであれだけ生き生きとプレーしているのを見ると、移籍は正解だったと思いますが、フリーで移籍させたことには反対です」
「ベルナも同じです。トロントで楽しそうにやっているので、残りのキャリアを思う存分楽しんで欲しいと思います」
ilbianconero山口「ファジョーリはアッレグリ監督が温めて、温めつづけて、あのタイミングだからこそ使った気がします」
「きっとアッレグリ監督の感覚で『雑念が消えたな』ってときだったのかな、と」
「結局、ずっとトップ・オブ・トップに残れる選手ってフットボールのことしか考えないくらいの選手じゃないと、と個人的に思っているので」
アスプロ「同感です。(クラウディオ・)マルキージオ以来ですし、期待したいですね。また、今後彼らに続く若手にも期待です」
宮城「そのほかの移籍していった選手に関しては、個人的な感情抜きにすると、近年のメルカートの被害者なのかなという気がしますね…」
山口「それは感じます。ディバラやベルナルデスキに関しては、ロッカールームや練習態度も問題があったのかな、とも感じます」
「そのあたりは、チーム内の人間しか絶対に分からないので『そうするしかなかった』ような気がしています」
「今回は(FWロメル・)ルカクとのトレードのニュースがあったときと明らかに違ったので、それが答えな気がしています」
「それにユベントスの中に怒れる選手って減った気がします。アントニオ・コンテ、アンジェロ・デリィービオ」
「チロ・フェラーラ、パオロ・モンテーロなんかテレビ越しで見ていても恐そうでしたから」
「近年だとアンドレア・バルザーリしか思い当たらないです。バルザーリが怒って、GKジャンルイジ・ブッフォンが慰めるって構図を僕は予想しています」
「そのラインがなくなってから、チームもちょっと変わったように感じます」
宮城「今はダニーロがそれをやっているように感じますね」
リョウスケ「たしかに檄を飛ばすタイプは確かに減りましたね。(FWマリオ・)マンジュキッチのような背中で引っ張るタイプもいないですね」
「メンタル的に弱くなってしまった感は否めないです…」
アスプロ「たしかに。(ステファン・)リヒトシュタイナーもそんなタイプの選手だったような気がします」
「何と言うか、今のチームは優等生っぽい感じがします。もっと泥臭さが欲しいですね」
「ユベントスと言えば、泥臭く、最後まで諦めずに走りまくるイメージなので、少し物足りないですね」
宮城「キエッリーニの退団でチームに熱意を伝えられる選手が減ったのは間違いないですね」
「その上で新加入選手、または加入して間もない選手が多いことが前半戦の不調の要因だったように感じます」
「それでもファジョーリをはじめ、ミレッティや(MFマティアス・)ソウレはユベントス育成部門の方針を忠実に体現していますね」
「技術力やクオリティがあり、カルチョIQも非常に高い。かつ、戦う姿勢も良いですし、見ていて清々しさがありますよね」
「彼らの出場する機会が増えて、チームも上昇気流に乗ったので、やはり『ユベントスらしさ』というものが重要なんだと思います」
「新加入の選手たちはまだ本来の力を出し切れてないところがあるので、今後に期待です」
footballnews24――そういった観点で振り返ってみると、確かに近年は“ユベントスらしさ”を持った選手たちの退団が続き、その後継者がいないようにも思えますね。
新加入の(FWアルカディウシュ・)ミリクについてはいかがですか?
アスプロ「山口さんが以前から推していたミリクについては、個人的に最も驚きました」
「まさかここまでフィットするとは予想外でした。90万ユーロのレンタル料でこの活躍は嬉しすぎます(笑)」
山口「ミリクは絶対にフィットすると思っていました! Nabeyamaさんは覚えているでしょうけど、2016年にナポリに移籍決まって激凹みしましたから(笑)」
――ありましたね(笑)。あとFWパトリック・シックの破談も物凄く悲しんでいましたね(笑)
アスプロ「新加入の選手について、ここまでトークして誰も(WGアンヘル・)ディ・マリアに触れていないことにちょっと笑いました」
リョウスケ「ひじ打ちしたので(笑)」※暴力行為とみなされモンツァ戦で一発退場
アスプロ「笑」
コメント
JJ創設者のナベヤマさんは「ネドベドの引退試合を観た時にユベントスに惹かれる」ということは、かなりお若いんですね。