レジェンド・プラティニ氏「アッレグリのユベントスはトラップを見ているよう」
――今シーズン、ユベントスにはマッシミリアーノ・アッレグリが復帰しました。
あなたの見解を聞かせてください。
「アッレグリは前回チームを率いたときに2回もCLのファイナリストになっている」
「それでも『攻撃的ではない』と批判されていたね。どのチームを定義するかによって異なるが、たとえばイングランドを例に挙げよう」
「彼らと比較すればイタリアのカルチョはそれほど攻撃的ではないよ。プレミアリーグはすべてが美しいんだ」
「スタジアムが最たる例だよ。だが、イングランドで成功した選手がイタリアに来るとつねに苦労しているね」
「アッレグリの好みは分かれるものだが、彼はクラブの歴史に名を残している監督なのは紛れもない事実だよ」
「やっているフットボールは決して古くはないよ。『時代にそぐわない』というわけではない」
「アッレグリからは強い価値観、信念のようなものを感じるんだ。そしてユベントスのDNAを忘れないチームを作ろうとしている」
「具体的な例を挙げれば、統一されたブロックの形成。カウンターの仕掛け方、ときにパワープレイでも得点を狙うね」
「つねに狡猾(こうかつ)にゴールを狙っている。ビジャレアル戦でのヴラホヴィッチのゴールが良い例だよ」
「アンドレア(・アニェッリ会長)も何年か前にいっていたが、問題なのはクラブの伝統を支えた(ディノ・)ゾフ」
「(ガエターノ・)シレア、近年での(GKジャンルイジ・)ブッフォン、BBC(アンドレア・バルザーリ、DFレオナルド・ボヌッチ、DFジョルジョ・キエッリーニ)」
「彼らのようなレジェンドたちと新しい選手たちをどう置き換えるかなんだってね」
「アッレグリのユベントスはトラップ(ジョバンニ・トラパットーニ元監督の愛称)をみているようだよ」
「クラブのDNAを大事にし、まず強固な守備を構築する。トラップもそういうフットボールをする監督だったからね」