コラム:スーパーリーグ発足で「UEFA」とユベントスに入った亀裂
2021/04/27
Tuttosport
著者:J-JOURNAL 編集部 山口 努
この写真をみて、「ふたりは親友」と思う人は、おそらくだが、限りなく少数派になるだろう。
だが、彼らは紛れもなく親友“だった”。
欧州フットボール連盟(UEFA)の会長を務めるアレクサンデル・チェフェリン氏は、ビアンコネーリのアンドレア・アニェッリ会長とは特別な仲にあった。
アニェッリ会長は自身の娘の代父(洗礼式に立会い、神に対する契約の証人となる役割)をチェフェリン会長に任せるほどの関係を築いていた仲だ。
たとえキリスト教の知識に暗くとも、「代父」を任せられる人物をイタリア人ではなく、スロベニア人に頼んだ、というだけでも両会長の“深さ”は理解できるだろう。
おそらく、チェフェリン会長にとって、欧州スーパーリーグ(ESL)発足は寝耳に水だったはずだ。
そして、親友だと思っていたアンドレア・アニェッリに“裏切られた”ことも、同じくらいショックだったはずだ。
sport.skyだからといって、私怨(しえん)でUEFAがESLに参加を表明したクラブに対し、“制裁”を与えるとは思えない。
では、ESL構想とはどういうものなのか。
おそらくだが、本当の意味で理解しているのはレアル・マドリーのフロレンティーノ・ペレス会長のみな気がしてならない。