コラム:現ユベントス王朝の「立役者」アニェッリ会長の手腕
2020/04/30
著者:J-JOURNAL 編集部 山口 努
ビッグクラブにとって、「名門」という名前ほど厄介なものはないだろう。
勝って当たり前。シーズンでひとつでもタイトルを獲れなければ罵詈雑言を浴びせられ、「古豪」と取ってつけたようなレッテルを貼られてしまう。
たとえば、リヴァプールは「名門」と呼ばれさえするが、「常勝軍団」と呼称するには遠い存在だった。
ユルゲン・クロップが監督に就任するまでは。
古くは故ビル・シャンクリーが古豪を復活させ、故ボブ・ペイズリーにバトンタッチするとUEFAチャンピオンズカップ(現CL)を3度制覇。
そのバトンを任された故ジョー・フェイガンも、ふたたびチャンピオンズカップ(以下:CC)を制覇する。
日本の高校サッカー界は1980年代当時、“全身赤”にユニフォームを変更するチームが続出した、というからその強さは想像にむずかしくないはずだ。
実際、イングランド勢は1976/77シーズンから1981/82シーズンまでCCを“連覇”。他を圧倒する強さをみせている。
彼らの“黄金期”をストップさせたクラブこそ、ユベントスだった。