「カルチョポリ」主犯の元GMモッジ氏に“無罪判決”
“被害者”となった今、あの辛い過去を取り戻すことは出来ない
先日3月23日、ユベントスの元GMルチアーノ・モッジ氏や元代表取締役のアントニオ・ジラウド氏に無罪判決が下った。
翌日には、『Corrie Dello Sport』や『Gazzetta Dello Sport』、もちろん、トリノを本拠地とする『Tutto Sport』などを含めたイタリアの複数のメディアが判決の結果を報じている。モッジ氏やジラウド氏に対する無罪判決。これは、2006年に“ユベントスが起こした”「カルチョポリ」、つまり、主に組織的な審判買収と審判への脅迫による“八百長”が行われたことは”無かった”ことを意味する。厳密には「証拠不十分」として無罪となっている。
長きにわたる裁判の末、無罪判決を勝ち取ったわけだが、ここでポイントとなるのは、ユベントスが被った2004-2005年シーズン、また2005-2006年シーズンの2度のスクデット剥奪とセリエB降格の判決である。今回の裁判によって、ユベントスに罪が無かったのであるならば、「カルチョポリ」は冤罪であったことになる。これから、ユベントスは民事裁判でセリエB降格を含んだ被害に対する損害賠償を請求していく運びとなるようだ。
今回の裁判で一定の区切りを迎えたことになるが、何故、十分な証拠が無いままに、クラブ史上初となるセリエB降格を味わうことになってしまったのか。イタリアから遠く離れた我々にとっては、メディアにおける情報が個々の人間の判断の中心的役割を担っている。
長くユベントスを応援してきたユベンティーノは、「カルチョポリ」によって“八百長”クラブのサポーターというレッテルを貼られ、他クラブからのバッシングを浴びてきた。ユベントスに対する被害は、当然ユベンティーノにも降り掛かってきたわけであるが、これまで我々が味わってきた苦い経験を、無かったことには出来ない。少なくとも、“無かった”はずの「カルチョポリ」によって、ユベントス、並びにユベンティーノが辛い時期を過ごしたと解釈出来る。
あの当時を思い起こしても、ユベントスが「カルチョポリ」を起こしたと判断するには、あまりに時期尚早であったということになる。今回の裁判の結果、ユベントスは「カルチョポリ」による“被害者”となってしまったが、クラブの歴史をも変えてしまったイタリアサッカーにおける最大のスキャンダルで負った傷は計り知れない。
(当記事は2015年3月27日に弊サイトにて記載されたものです。予めご了承ください。)
コメント
様々な意見ありがとうございます!
この記事は、特にユベンティーノ目線で書かせて頂きましたが、損害賠償やユベントスの復調をキーワードとし、今後どのような展開になるのかを続編のレポートとして書こうと検討しております。
つきましては、ユベントス・ジャーナル独自の見解色が濃くなりますので、実態との差異については予めご了承下さい。
とりあえずインテルにはスクデット返還して貰いたいですね
早急に
Bに落とされたことで、ユーヴェは多くの点で強くなったと思います。
とは言え、今後の民事裁判で、
可能な限り、この不当な処分に対して賠償を求めるべきだと思います。
まとめて頂きありがとうございます。
今まで散々ヤオントスだの、審判が有利な判定をすれば、線審がオフサイドを見逃せば買収だのと言ってきた連中には100回くらい口に出して読ませたい記事です。
それでもずっとユヴェントスを応援してきたし、これからもしていくと思います。