現役時代イタリア3大クラブでプレーしたピルロ監督「ユベントスの加入は復讐だった」
「レアル・マドリーへの加入は寸前だった」
カルチョを代表するジョカトーレだったアンドレア・ピルロ監督は、現在サンプドリアを率いている。
現役時代はインテル、ミラン、ユベントスと「イタリア3大クラブ」でプレーした稀有なジョカトーレだった。
現在でも注目を集める“若手監督”は6日、『Radio SerieA』に出演し、これまでのキャリアをふり返った。
イタリアメディア『TUTTOmercatoWEB』など多数メディアは同日、その模様を抜粋して伝えている。
――ミラン時代の最高の勝利
「ミランではすべてに勝利することができたけど、最高の勝利は最初のCL(チャンピオンズリーグ)を制覇したときだね」
「チームのほとんど全員が初めての経験だったし、インテルとの準決勝に勝利した後も忘れられないな」
「あのときはシーズン開始から、CLを制覇することを目標に掲げていたんだ」
「ミラン時代はたくさんのことがあったし、あらゆる時間を美しくしてくれたのはチームメイトのおかげだよ」
「それも何年にもわたって素晴らしい感情を経験するチャンスにも恵まれたからね」
「もちろん、癒えることのない悔しい経験もしたよ。とくにイスタンブールでの決勝戦の夜は思い出したくもないね」
「あの敗戦で負った傷は、癒えるまで本当に多くの時間を費やしたから…」
「何年か経って、リヴァプールとふたたび決勝戦で戦って勝つことができたけど、嬉しさの反面も恐怖心もあったんだ」
「試合後、フットボールを辞めようとさえ思ったからね」
「将来へのチャンスについては考えられなかった。それほどイスタンブールでの夜は私にとって重すぎたんだ」
「だけど、ミランとの冒険は、夢のようには終わらなかった」
「個人的には『このまま残って役に立てれば』と思っていたんだ。愛したクラブだったからね」
「でも、自分がもはや重要なジョカトーレとしてみられていないことに気づいた」
「だから、私はチームを変えることを躊躇(ちゅうちょ)しなかったよ」
「当時のミランは『30歳以上のジョカトーレには1年しか契約を更新しない』という方針があったからね」
「私は年齢的にも『まだできる』と思っていたけど、最終的にミランと合意に達することはなかったよ」