コラム:最後の言葉
7月14日、レオナルド・ボヌッチ(30)のミラン移籍が発表され、ユベンティーノに大きな衝撃を与えた。ボヌッチの代理人アレッサンドロ・ルッチ氏が、ミランに獲得を打診したという情報が出回ってから、わずか3日後の電撃移籍だった。
ボヌッチが在籍した7年間でユベントスは2度、チャンピオンズリーグ(以下:CL)決勝で苦杯を喫しているものの、リーグ戦6連覇、カップ戦3連覇と輝かしい成績を築き上げた。この歴史的快挙を最終ラインで支え続けたのが、他ならぬボヌッチだと言っても過言ではないだろう。そんな守備の要がチームから去る。それは大きな痛手だ。来季、CLでのリベンジを目論むユーベとしては、もう一度ディフェンスラインの構築に時間を費やさなくてはならないのだから尚更である。
だからこそ、次期キャプテン候補として名高いボヌッチの移籍はセンセーショナルで、ティフォージからの反響はネガティブなものが多かった。国外移籍を嫌がる家族の意向があったとも伝えられているが、移籍先がライバルのミランだったことも批判を増幅させているのかもしれない。
このボヌッチの移籍については、マッシミリアーノ・アッレグリ監督との確執や昨季のCL決勝のハーフタイムで監督やチームメイトと口論になったことに端を発していると伝えられている。
とはいえ、累積による出場停止の際にはクルヴァ(ゴール裏の熱狂的なゾーン)でチームを応援するなど熱血漢で情に厚い彼がユベントスと、そしてティフォージを愛していたことに間違いはないはずだ。
ミランへの移籍が公式に発表された翌日、ボヌッチは『La Gazzetta dello Sport』の裏一面を自身で買い取り、ユベントスのクラブとティフォージに別れの言葉を綴っている。直接言葉を届けられなかった仲間達への感謝の言葉だ。
そんな紙面は、「ひとつの輝かしいストーリー」という言葉と共に、ボヌッチのコメントが記されている。
「僕が過ごした7シーズン」
「伝統を重んじるユーベで、目標を達成するための特別な絆で結ばれ、成長し、夢が現実となり、7シーズンに渡って勝利を勝ち取ってきた」
「6つのスクデットを制する素晴らしい経験だ。後悔があるとすれば、チャンピオンズリーグのカップを掲げることが出来なかったこと。でもそれ以上に、この偉大なユベントスファミリーの一員としてプレー出来たこと、達成してきたことを誇りに感じている」
「本当に最後の最後まで、常に全てを尽くして戦ってきた。そして、多くのことを学び、与えてくれた」
「今、これまでを振り返ってみても、本当に輝かしいストーリーだったと思う。一点の曇りもなく、日々を一緒に過ごしてきたクラブ、キャプテン、チームの仲間達、そしてティフォージへの尊敬と愛情で溢れている」
「ユーベよ、本当にありがとう」
来季はロッソネロのユニフォームで合間見えることになるレオナルド・ボヌッチ。ユベントスは、彼と共に歩んだ輝かしいシーズンを忘れることはないだろう。新たな挑戦を敵ながら見守っているはずだ。
Grazie Leonardo, In bocca al lupo.
著者/Juventus Journal イタリア局 Norihito Miyagi
コメント
ミランの今後に関しては、主力を残した状態でも数年間、勝ったり負けたりを繰り返したユベントスの這い上がりを基準にして考えれば、4~5年では立ち直れないと思います。今のミランは寄せ集めチームなので、優秀な監督が必要です。例えば・・・アッレグリとか(笑)50から100に戻したユベントスと、0から100に戻ろうとするミランでは比較が難しいですけど、案外サッパリしてるほうが上手くいくかもしれません。まあ、他人事として見つめていこうと思います。
イタリアのファンの言葉がすべてとは言えませんが、この件に対してストレートに表現していると思います。ただ、これらはガゼッタの広告に出す前のもののようです。
「裏切られた気分だ。理解できない」
「あんたは1400万のサポーターを裏切った」
「お前は、これまで受け取った愛情に値しない」
「初めて選手に裏切られたと感じた。ボヌッチまさかお前とは思わなかった」
「勝つのは常に金という神」
「言葉がない」
という感じです。
ピッポ.インザーギやパドインは「国外移籍はあってもミランはないと思っていた」と言ってますから衝撃はかなりのものですね。
私もどんなにボヌッチが感謝の意を述べても「言葉がない」ですね。いろんな選手が火消し?にかかってますが高確率でロッカールームで問題があったと思えます。
ボヌッチがいなくなるのは寂しいけど、あなたの新しい挑戦を僕は応援したいです!
ボヌッチ!本当にありがとう。
そしてセリエを盛り上げよう!
言ってる事とやってる事が一致しない
この感謝の言葉って一応監督も含まれてはいるんでしょうか……?
大変残念ですが、プロの仕事とはこういうものですね。
私のお気に入りの Baggioや Pippo もMilanで長く仕事をしました。
私はMilanというチームがある意味素敵だと思っています。
Juventusは結構ドライなところがありますが、古きよきMilanは
簡単に選手を手放さない印象がありました。
それでもJuventusがJuventusであり続けるために、
Bonucciとの別れは受け入れざるをえません。
90年代〜2000年代にかけて数チームがしのぎを削るリーグに
なってもらえるようMilanにがんばってもらいたいと思います。
新シーズンはMarchisioを大事にしてもらいたいです!!
あっという間の移籍でしたね
とても残念ですがミランでの活躍を祈ります
ユヴェントス、ナポリ、ミランと来シーズンは面白くなりそうです。
ミランなのでリーグはダメでもCLは近いうち優勝してくれるかも。
ルガーニに期待ですね。あとはカルダーラを戻せば個人的には十分だと思います。
あとはシックorケイタ、ベルナルデスキ、マティッチ、ペレイラ、シュチェスニーを取って欲しいです。