ディバラの追撃弾も及ばず、サンプドリアに敗戦
好調サンプドリアに悪夢の3失点…
セリエA第13節サンプドリア戦がスタディオ・ルイジ・フェッラーリスで行われ、アウェイに乗り込んだユベントスは終盤に2点を返すも2-3の敗戦に終わった。
サンプドリアは前節、この地でアウェイ扱いのダービーを2-0で完勝するなど、ここまでこのスタジアムで無敗を誇る。試合序盤から両チーム激しいせめぎ合いをみせる。
開始2分、この日FWパウロ・ディバラに代わってトップ下に入ったFWフェデリコ・ベルナルデスキがゴール前でボールを拾うと走り出したFWゴンサロ・イグアインにスルーパスを送り、シュートを放つがこの好機を逸してしまう。
その後もMFミラレム・ピアニッチの多彩なCKからサンプドリアゴールを脅かすが枠を捉えることができない。中盤で激しい攻防を繰り返し、時折サンプドリアが鋭さをみせる。
しかしこの日はGKジャンルイジ・ブッフォンに代わってビアンコネーロのゴールマウスを守るGKヴォイチェフ・シュチェスニー、DFダニエレ・ルガーニが集中した守りでサンプドリアを寄せ付けない。
ミッドウィークのUEFAチャンピオンズリーグ(CL)バルセロナ戦を見据えた、選手の入れ替え。代表ウィーク明けの疲労を時折感じさせるものの32分、WGファン・クアドラードが裏に抜け出し、角度のない位置からシュートを放つがこれを決めきれない。
ゴール前でいくつかのコンビプレーでFWマリオ・マンジュキッチ、イグアインが幾度となくシュートを放つがサンプドリア守備陣も集中し、ユベントスの攻撃を跳ね返し前半は終了する。
サンプドリアを枠内シュート「0」に抑え、数字の上で圧倒したユベントスは後半開始から攻勢を強める。50分、MFサミ・ケディラのドリブル突破から中央で待ち構えていたイグアインが合わせるもブロックされる。
試合が動いたのは51分、元ユベントスのFWファビオ・クアリアレッラが粘り、ゴール前に上げたクロスをベルナルデスキが処理できずに浮いたボールを押し込まれ、与えたくなかった先制点を許してしまう。
ふたたび流れを引き寄せたいユベントスは62分、プレーに好不調のあったベルナルデスキに代えディバラを投入する。すると63分、右サイドをクアドラードとSBステファン・リヒトシュタイナーが崩して折り返したボールにマンジュキッチ、ディバラ、ピアニッチが連続してシュートを放つもサンプドリアの牙城を崩せない。
つづく66分にもマンジュキッチの落としからケディラが飛び込むも、相手GKの飛び出しに防がれてしまう。70分にもイグアインが独走するもクアドラードへのラストパスが長くなり、好機を逸してしまう。
流れを引き寄せたユベントスだったが71分、中盤から飛び出した選手についていけず、与えたくなかった追加点を許してしまう。この失点に72分、マッシミリアーノ・アッレグリもクアドラードを下げ、WGドウグラス(D)・コスタを投入する。
しかし悪夢はさらにつづく。セットプレーの流れから、ファールをアピールする間に追加点を奪われ、今シーズンリーグ戦初の3失点を許してしまう。この悪夢にピアニッチを下げ、MFブレーズ・マテュイディを投入し一縷の望みを託す。
敗色濃厚の雰囲気が漂う91分、D・コスタが獲得したPKをイグアインが決め1点を返す。それでも停滞感は否めなかったがディバラのカットインから左足一閃。試合終了1分前の94分に1点差まで詰め寄るが万事休す。前日に勝利していた首位ナポリとの勝ち点差がふたたび「4」に開く結果となった。
ミッドウィークに開催されるCL・バルセロナ戦に不安を残す結果となったが、背番号「10」の復調を感じさせたことがこの試合唯一の収穫だろう。またターンオーバーがあったとはいえ、守備組織の再構築が急務に感じる一戦ではなかっただろうか。
著者/Juventus Journal 編集部 山口 努
コメント
守備が不安定。ディバラの復調が唯一の救い。今シーズンは戦い方に固さが無い。ブッフォンのために頑張ってくれ!