コラム:混迷を極めるユベントスが進むべき道
2022/03/19
著者:J-JOURNAL 編集部 山口 努
現在、ビアンコネーリが渇望しているタイトルは、ビッグイヤーになるだろう。
ユベントスは、そのシーズンのスクデットを獲得したうえで、且つUEFAチャンピオンズリーグ(CL)を狙う、「狙える」監督にチームを任せることを大前提に考えているはずだ。
だからこそ昨夏クラブが下した、「マッシミリアーノ・アッレグリ監督の再招聘」は合点がいく。
壊れたチームを引き受け、徐々にチームの再建を図り、結果を残していくことを託されたアッレグリ監督は「一定のライン」までチームを蘇らせたのではないだろうか。
公式戦では12試合、カンピオナートでは15試合無敗を築き上げた。「並」の監督では到底、達成できない手腕だ。
だが、今シーズンのCLではまたしてもベスト16の壁を破れず、大会を去ることになった。
ビジャレアルに喫した0-3の惨敗だが、チーム再建に向け、大きなヒントがあるような気がしてならない。
前半は悪くなかったが後半の終盤に畳みかけられ、ウナイ・エメリ監督の術中にはまった印象が濃い。
おおくの識者が訴えるように「1本目のPK」が試合を変え、それを献上してしまったDFダニエレ・ルガーニに非難が集中している。
だが、ここにこそヒントがあるのではないだろうか。
ルガーニは成長した。
かつての「1枚もイエローカードを貰ったことがないクリーンなDF」というのはすでに過去の話だろう。
ダーティーになったし、カンピオナートでは危険を察知し、DFマタイス・デ・リフトとのプレーにも慣れ、危なげないコンビネーションをみせていた。
しかし、