アルトゥーロ・ビダル、厳しい生い立ちを明かす
チリでの生活が大きな成長の糧に
2011年よりユベントスに在籍しているチリ人MFアルトゥーロ・ビダル。入団初年度には、同じく新加入であったステファン・リヒトシュタイナーやアンドレア・ピルロと共に9年ぶりのスクデット獲得を果たしたほか、その後2シーズンに渡るユベントスのイタリア王者防衛に貢献した。今ではユベントスの中盤に居なくてはならない存在にまで成長したほか、チリ代表としても欠かせない選手と認識されていることだろう。また、昨年の夏季マーケットにおいては、マンチェスター・ユナイテッドがおよそ5000万ユーロのオファーをユベントスに提示したのではないかとの噂が浮上しており、世界有数の“価値の高い”選手であるといっても過言では無い。
そんなビダルは、『GazzettaTV』のインタビューに応じた際、現在の“裕福”な暮らしとは裏腹に、厳しい環境で育ったことを明かしている。ビダルは次のように語った。
「僕は、テベスと同じように厳しい環境で人生をスタートさせている。でも、このハングリーな環境で育ったことが僕のプレーを良くしてくれていると感じているよ。」
「13歳の頃、僕の家族には食べるものが何も無かった。だから、母親は僕ら(兄弟)にディナーを食べさせるために終日働いていたね。ただ、僕は幼いときから、自分のサッカーの才能でこのような生活から抜け出せるはずだと信じていたよ。」
「僕が結婚したときも、今の子供を授かったときも、彼ら(妻と子供)は最高の環境で人生をスタートさせている。人は、人生においてあらゆることが上手く動き出したときに、育ててくれた家族に恩返ししようという気持ちになる。そして、その家族のためにもさらに成長しようと意気込むことが出来る。」
「チリで僕らは石ころが転がっているようなピッチでサッカーをしてきた。今振り返れば、そんな経験がいろんな場面で僕のサッカーにおける成長を助けてくれている。僕のホームタウンのクラブはロデリンド・ロマンだけど、この先いつか戻りたいと思っているよ。入った頃は走り回っていたね。サッカーを覚えたとは感じていないけど、サッカーの楽しさをここで学んだと実感している。」