コラム:アッレグリ監督がユベントスに求める「鼻の差」
2023/07/06
著者:J-JOURNAL 編集部 山口 努
ビアンコネーリにとって、後味が悪く、なんとも不可解な2022/23シーズンが終わった。
アンドレア・アニェッリ前会長“たち”が提唱(ていしょう)した欧州スーパーリーグ発足を謳(うた)ってから、不可解なことが多すぎた印象が濃い。
かつてVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)導入に対し、ミシェル・プラティニ氏は「VARはフットボールを殺す」と激しい嫌悪をみせ、導入に反対していた。
VAR導入後も不可解な判定が世界各国で乱発しており、UEFA(欧州フットボール連盟)会長時代のプラティニ氏の提言が間違っているとは思えない状況にある。
現在68歳になるフランスのレジェンドは、誤審に対し「フットボールのエピソード」と位置づけていた。
“救われた”チームは笑えるかもしれないが、誤審に泣かされたチームはたまったものではないだろう。
だが、それらを全部ひっくるめ「フットボールのエピソード」とプラティニ氏は位置づけていた。
しかし、昨シーズンのユベントスにそれらは当てはまるだろうか。
昨年9月のサレルニターナ戦の逆転ゴールなど、説明できないほどの酷い誤審だったのは多くのユベンティーニが記憶しているはずだ。
「あの引き分けがシーズンを左右した」、とすら筆者は考えている。
昨シーズン開幕前から、UEFAとFIGC(イタリアフットボール連盟)はユベントスに対し、「制裁」を“ちらつかせて”いた。