コラム:「ピルロ・ユベントス」の正念場
2021/04/06
著者:J-JOURNAL 編集部 山口 努
ビアンコネーリを率いるアンドレア・ピルロ監督は、窮地に立たされている。
チームが好調なときは称賛され、不調になると袋叩きにする風潮はどの国のメディアも同じだ。
今シーズンよりビアンコネーリを率いるアンドレア・ピルロ監督は、現在、その状況下にある。
そもそもフットボールとはチームプレーで成り立っているスポーツであり、誰かひとりが悪いだけで、チームは不調には陥るものではないはずだ。
UEFAチャンピオンズリーグ(CL)ではベスト16でポルトに敗れ、カンピオナートではインターナショナルウィーク直前のベネヴェント戦で、よもやの敗戦。
前人未到のスクデット10連覇に黄色信号が灯り、そして、威信をかけた戦いデルビー・デッラ・モーレでも、稚拙(ちせつ)なミスにより勝ち越し点を奪われた。
今シーズンのセリエA第26節ラツィオ戦のコピーのような失点だったが、FWクリスティアーノ・ロナウドの“嗅覚”により、辛うじて勝ち点を持ち帰ることに成功した。
Tuttosport失点に直結するミスを犯した場合、その矛先は原因を作った選手に向けられるが、チームを率いるピルロ監督に向けられるのも避けられない。
今シーズンのユベントスの失点シーンをみると、“プレゼントパス”がいくつあったか、数えるのも嫌になる。
我々ユベンティーニの落胆以上に気がかりなのは、ピッチ上の選手のモチベーションではないだろうか。