コラム:次節トリノダービーにおける両者のバックグラウンド
2014/11/29
明日11月30日(日本時間12/1/2:00キックオフ)に、ユベントスは今季最初のダービーマッチである「トリノダービー(デルビー・デッラ・モーレ)」を迎える。ホームタウンを同じくするトリノFCをユベントススタジアムに迎え入れるこの試合、多くのトリノ市民を前にユベントスとしてはどうしても勝利を挙げたいところだろう。もちろん、どの試合においても勝利を目指す姿勢は変わらないはずだが、ダービーマッチというのは、あらゆる試合の中でも特別な存在だ。
“街の覇権争い”ももちろんのことだが、ユベントスとしてはなんとしても首位の維持を一番の目標として掲げているはずだ。ユベントスとトリノの両者がお互いに勝ち点3を目指して戦うことが予想されるが、両者における状況はそれぞれ異なっているだろう。
ユベントスは、10月に喫してしまったアウェイのジェノア戦での敗北(1-0)が、サッスオーロ戦(1-1)においても不甲斐ない試合を見せていた今季のユベントスを一気に不安にさせる結果となってしまった。その際、新たに就任したアッレグリ監督に不満を感じる人もいたかもしれない。しかし、“意地”を見せたいアッレグリ監督、そして3連覇を成し遂げてきたユベントスの選手達は、これまで磨いてきた3-5-2のシステムを捨て、アッレグリ監督のカラーでもあった4-3-1-2(基本ベース)という新たなシステムの導入を受け入れた。
最初に新システムを取り入れたオリンピアコス戦(3-2)を皮切りに、パルマ戦(7-0)、ラツィオ戦(3-0)、マルメ戦(2-0)と連勝を続けるユベントスにとって、今感じている勝利への自信をトリノダービーにおいても継続し、確かなものとしたいと意気込んでいるはずだ。もちろん、先に見据える12月9日のチャンピオンズリーグ・グループステージ突破を賭けたアトレティコ戦に向けたものでもあるだろう。
対するトリノは、今夏のマーケットにおいて、攻撃の起点であったアレッシオ・チェルチや絶対的FWチーロ・インモービレという重要選手の放出が影響してか、現在勝ち点12で15位に位置している。昨季の7位という成績を残したクラブの姿と比べると、今はまさにピンチの状況であろう。しかし、現在出場しているヨーロッパリーグにおいてはある程度の成績を残していることもあって、決して自信を失ってはいないはずだ。前節、多くのトリノ市民の前で喫してしまったサッスオーロ戦(0-1)での敗北から立ち直るためにも、まだ処置を施せる状態にある今、なんとかチャンスを掴みたいと意気込んでいるはずだ。今回のダービーマッチで再びトリノ市民に認められるために、いつも以上の力を出してくることが予想される。
By Juventus Journal
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コラム