――あなたから怒りを感じますが、今夜も避けられる失点を許してしまったと考えていますか？

「もちろんさ。すべての失点は避けられるよ。誰かのせいではない失点などないからね」

「つねに誰かのせいなんだ。僕たちもゴールを決めるけど、それは相手がミスを犯したことでもあるんだ」

「だからといって戦犯を探すわけではなく、失点したときは、チーム全員のミスであることをもっと認識しなければならない」

「大きな心で、すべてを受け止め、もっと巧くやらなければならないんだ」

「フットボールとはきっとそういうものだからね」

「チャンスを逃したとしても、1対0で勝てば完璧な試合になっていただろうね」

「しかし、フットボールとはそういうスポーツではないことは理解している」

「今はチーム全員が、もっとディテールに注意を払う必要があるよ」