完璧な内容と結果で3-0の完勝劇
今シーズンの行方を左右する3連戦を前に復調の兆し
セリエA第14節クロトーネ戦がアリアンツ・スタジアムで行われ、ホームのユベントスが終始相手を圧倒するボール支配率で相手を圧倒。3-0の完勝で試合を終えた。
UEFAチャンピオンズリーグ(CL)バルセロナ戦で採用した3-4-2-1でこの試合に挑む。特筆すべきは3バックの中央に、今夏に獲得したものの怪我のため長期離脱していたDFベネディクト・ヘーヴェデスが初先発を飾る。
開始4分、圧倒的なポゼッションからこの試合LWBに入ったアレックス・サンドロとの連携からMFブレーズ・マテュイディがこの試合最初のシュートを放つが枠を捉えることができなかったものの、幸先の良いスタートを切る。
初先発のヘーヴェデスがベテランらしいプレーをみせ、アンカーにMFクラウディオ・マルキージオが入ったことでチーム全体に落ち着きを与え、ほぼハーフコートで試合を進める。
この試合、3バックの両脇を支えるDFメディ・ベナティア、DFアンドレア・バルザーリが果敢に攻撃参加。33分、ベナティアの攻撃参加がひっかかったところをFWパウロ・ディバラがシュートを放つもGKがセーブ。
さらにゆったりとしたボール回しからWGドウグラス・コスタがカットイン。シュートを放つもののDFに当たり、こぼれたボールをマテュイディに合わせるが枠を捉えることができない。
さらに43分、前線に残っていたバルザーリのクロスをFWマリオ・マンジュキッチが合わせるが、枠を捉えられない。クロトーネをシュート「1」に抑える圧倒的なボール支配率で前半を終えるが、得点には結びつけることができなかった。
後半もハーフコートに10人が入るユベントスが果敢にクロトーネのゴールをこじ開けにかかるが、集中した守りで凌ぎつづける。しかし52分、前半終盤の展開同様にバルザーリのクロスを今度はマンジュキッチがきっちり頭で決め、待望の先制点が生まれる。
畳みかけたいユベントスはこの試合RWBに入っていたステファン・リヒトシュタイナーを下げ、DFマッティア・デ・シリオを投入し、攻撃の活性化を図る。すると60分、CKのこぼれ球を投入されたばかりのデ・シリオがこの試合ファーストタッチとなる強烈なミドルシュートでネットを揺らし2-0。
さらに68分、この試合ほぼ完璧に自身の役割を果たしたヘーヴェデスを下げ、MFミラレム・ピアニッチを投入。システムも4-3-2-1に変更し、貪欲に追加点を奪いに行く。
すると71分、ショートコーナーからこちらも投入されたばかりのピアニッチが鋭いクロスをゴール前に送る。対応が遅くなり、ファーに流れたボールはベナティアの足元へ。これをモロッコ代表が無人のゴールに蹴り込み3-0とし、試合をほぼ決定づけた。
クリーンシートで試合を終わらせたいユベントスは77分、この日チームの攻守の潤滑油となっていたマルキージオを下げ、MFステファノ・ストゥラーロを投入し、試合を終わらせにかかる。
技巧派のピアニッチを中盤の底に配置し、その後も危なげなく試合を進めたユベントスは3-0で試合を終えた。この結果は日本時間2日ナポリ戦、6日CLオリンピアコス戦、10日インテル戦に向け、上々の仕上がりと言えるはずだ。
著者/Juventus Journal 編集部 山口 努